2021年12月27日月曜日

満洲国 交錯するナショナリズム(2021)

平凡社新書967「満洲国 交錯するナショナリズム」鈴木貞美(2021)を読む。

自分、以前から満洲国について関心を持ってるけど、満洲国については教科書であまり教えてくれない。台湾や朝鮮とおなじぐらい満洲国については日本史でしっかり教えるべきだと思う。もっと映画やドラマでとりあげるべき。

台湾や朝鮮は外地ではあったがそこの住民には日本国籍が与えられた。だが満洲国は違う。この本では「満洲国を日本の傀儡国家とみなすだけでは何も見えてこない」という危機感から、満洲国を満州族と漢民族、日本軍部と政治派閥、満洲国の経済基盤、出版、文化、などから読み解く一冊。

かなり文化面での記述と列挙ページが多い。そこはひたすら目で活字を追うだけになって正直退屈した。思ってた本と違った。読み難かった。
自分の関心のある歴史トピック、関東軍、日本政府、外交、に関して知りたい人は別の本を読まないと満洲国についての理解は進まない。この本は自分と合わなかった。歴史のお勉強教材として高校生にはオススメしない。

だが、それでも読んでよかった。建国大学という存在は自分には見えてなかった。
満洲国とそこに関係を持った膨大な人々。今後他の機会にそれらの名前を見ることがあったら、この本は役にたったと言えるかもしれない。

0 件のコメント:

コメントを投稿