2021年4月1日木曜日

齋藤飛鳥、ミャンマーを行く

2016年8月22日に放送された「乃木坂工事中」(テレ東)で齋藤飛鳥(当時18歳)が母親の母国ミャンマーを独り旅する回を見返した。今後数年間は海外旅行など無理だろうと思うから。

乃木坂工事中は今も毎回録画して見ている。これは!という回は「いつか見るだろうと」残してあるのだが、ほとんど見返すことのないまま4年半とか経っていた。非常事態宣言下で見返した。

乃木坂オタには常識だが、シングルCD発売のたびにこのようなヒット祈願企画をやっている。毎回過酷な内容が多いのだが、今回はひとりでは何もできない飛鳥ちゃんのために用意された企画。齋藤飛鳥が初めてセンターになったシングル曲が「裸足でSummer」

真夏の全国ツアー2016名古屋公演(8月7日)から24時間後、齋藤飛鳥は直行便で7時間半、ヤンゴン国際空港にいた。空港を見て「わりとちゃんとしてる」とコメント。
現地で同行ディレクターから目的地を知らされる。何その「電波少年」っぽい企画。
まずはヤンゴン市内のシュエダゴン・パゴダへ行くよう指示される。自分でタクシーを手配するように指示される。ちなみに、齋藤飛鳥は母親がミャンマー人であっても、ミャンマー語を何も話せない。

だが、ミャンマーも外国人観光客に国を開いてから長い。空港カウンターの係員もフツーに英語が話せる。今ではハリー杉山と英語を学ぶラジオ番組MCをやってる飛鳥だが、この時期はまだまだ英語でコミュニケーションできるほどではない。
この時期のミャンマーは雨期真っただ中。スコールのような強い雨が長時間振ったりする。ディレクターも雨の程度によっては撮影続行ができなくなる覚悟もしていたらしい。

飛鳥も母親から「この時期にいったらミャンマーの事も夏の事も大嫌いになるよ」と警告されたらしい。どの国にも行楽に向かない時期というものがある。日本も7月8月や連休中の観光を外国人におすすめできない。
あと、飛鳥母は娘が脂っこいミャンマーの食べ物と合わないことも心配していた。おかゆ、お茶漬け、リゾットなどを持たせていた。
シュエダゴン・パゴダの参道に到着。ミャンマーの寺院はたいてい参拝客は裸足にならないといけないものらしい。なので飛鳥も裸足でSummer。お供え物や花、お土産を売る店が立ち並ぶ参道の階段を登っていく。
ミャンマーとかタイの黄金のパゴダってすごい。ひたすらワビサビの日本にはないセンス。派手で良い。エキゾチック。
仏への祈りを捧げた後に、石を持ちあげてみて、軽かったら願いが叶う的なやつ。こういうの日本にもある。仏教といっしょに伝来したものだったのか。
あと、ミャンマーの仏教では生まれた日の曜日が重要。曜日ごとにお参りする仏が違う。供える花が違う。月曜生まれの飛鳥は榊みたいな葉っぱを購入してた。
周囲のミャンマー人参拝者たちと服装などで浮いてる飛鳥。少女の祈り。
その夜の食事は英語メニューもあるお店で。適当に指差しで選んだスープを飲んだ飛鳥。
「台湾の空港に着いたときの匂いの味」という何とも独特の表現とこの表情。ひとことも美味しいとは言わずw あと、油が浮くカレー料理には手をつけず肉のみ食べる。
翌朝、バスターミナルから乗り合いバスに乗り込む。チャイティーヨ・パゴダ(ゴールデンロック)のある山まで5時間のバスの旅。なんか、沢木耕太郎「深夜特急」みたいになってきた。

このバスが白い粉を吹く座席シート、強烈な冷房、突然道端に止まって客が乗ってくる、路上で物売りなど、東南アジアらしいエキゾチックなもの。
さらに麓町キンプンから乗り合いトラックバスの荷台に乗り込み山頂まで登る。番組では何も触れていないのだが、到着したときは乗客全員が雨合羽を着ていた。それぐらい雨が降ったりやんだりしてる。到着するまでにヘトヘトになる。
で、山の上の崖に奇跡のバランスで乗っかっていて落ちない不思議な岩に参拝。巡礼者が金箔を買って張り付けていってこうなった。
現地に行ってみたらなんと女人禁制でここから先は近づけない。女は三界に家無し。仏教の現実。これには飛鳥も乃木坂ちゃんたちも一瞬暗い表情。こういうのはスタッフが悪い。事前に説明しておけ。
この番組ロケで齋藤飛鳥は奇跡を起こしていた。雨期のミャンマーで、飛鳥が外にいる間は奇跡的な晴れ間が出現していた。
ひょっとすると新海監督はこの番組を見ていて2019年の「天気の子」の着想を得たのでは?と思った。(違うかもしれない)
飛鳥は母親から「ミャンマーの人は優しい」と言われていたそうだ。そのことはつまり、東京暮らしが長い飛鳥母は日本人の酷薄さをいつも感じていたのかもしれない。そのことも「天気の子」に繋がっていそう。

自分も「深夜特急」みたいな旅にあこがれていたけど、もうそんな旅を経験することもないだろうと思う。そんな気力も体力も余裕もない。

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