関裕二「ヤマト建国の真実を解き明かす『出雲抹殺』の謎」(2007 PHP文庫)を読む。たまたまそこにあったので読む。古代史に関心を持ってると、関裕二氏の文庫本はついつい手が出て気軽に手軽に読める。
関氏の他の著作と共通する要素が多い。考古学的知見と、出雲、越、敦賀、神功皇后、竹内宿禰、邪馬台国、日田、神武東遷、長髄彦、饒速日命、大国主命、大己貴命、崇神天皇、纏向遺跡、蘇我と物部、吉備、浦島太郎、藤原家といった構成要素を独自解釈で当てはめて得られる「出雲国譲り」の大胆な結論。この本も出雲を語っているようでいて関裕二氏の古代世界観本。祟る出雲を解く一冊。
荒神谷遺跡とか加茂岩倉遺跡とか発掘されてなかった昔は、出雲神話とか架空の存在しないものだと思われてたとか、この本を読むまで知らなかった。
大国主命と聖徳太子は似ているとか、竹内宿禰は浦島太郎と似てるとか、おお?!と思わせる。この本も手軽で知的好奇心を満たしてくれてそれなりに面白かった。
現天皇陛下の住む東京で暮らしていると、出雲のことはほとんど見えてこない。たぶん、都民と出雲の人々の意識は大きく異なっているに違いない。暦の神無月ですら違うのだから。
出雲国造家のことはぜんぜん耳に入ってこない。それはたぶん出雲以外の人々はほぼ同じ。
そこにある大いなる謎。富一族っていったい何?!
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