2020年11月26日木曜日

北川景子「黒い樹海」(2016)

2016年3月にテレ朝で放送された松本清張ドラマスペシャル「黒い樹海」を見る。北川景子が出てるから。自分、松本清張が好きなのだがこの「黒い樹海」はまだ読んだことがなかった。

原作は1950年代が舞台だがこのドラマではスマホでコミュニケーションを随時取り合う現代が舞台。だいぶ改変されているに違いない。

北川景子が姉(小池栄子)のバス事故死の真相を追っていく。関係者が次々と殺されて行くという、2時間サスペンスドラマとして正しいベタ展開。同年1月の軽井沢バス事故を連想。
北川が同じ新聞社の記者向井理を相棒に姉の死の真相を追う。向井が軽いが有能な男。事件の証言をしてくれる人とつぎつぎにアポを取ってきてくれる。

容疑者たちがみんなエキセントリック。視聴者を引き付けておくために頭数がそろっていて、それぞれ怪しい。みんな人が死んでるということに軽薄で強欲。
だが、好色じじい画家、華道の家元、気の強いデザイナーは犯人じゃないだろうなと思った。
終盤では証言者が相次いで死亡。向井は本当に味方なのか?ヒロインは疑心暗鬼になる。

キャストからいって怪しいのは小児科医で文筆家の沢村一樹。こいつは見るからに重要なカギを握ってる。こういう2時間ドラマはキャストをみればだいたいどういう役回りか想像つく。
そして、容疑者の中にスキャンダルがあると重大なダメージを追うやつがいる。

やはり男女の情慾が己を転落させる松本清張らしい作品。そして松本清張らしいヒロイン。たぶん「ゼロの焦点」っぽいヒロイン。
北川景子が清楚で真面目で上品な清張ヒロインをしっかり演じていた。そして、小池栄子はどんな役でもビシッと名女優ぶりを発揮。

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