2021年4月6日火曜日

富田靖子「さびしんぼう」(1985)

大林宣彦監督の「さびしんぼう」(1985 東宝)を初めて見る。たぶんアイドル青春映画。
この映画はよく日本映画の名作を扱った本なんかで名前を目にしたりしていたのだが、やはり大林監督の映画がどれもヘンテコ臭がするので避けていた。

この当時の人気アイドル女優だった富田靖子の主演。たぶん今で言ったら広瀬すずに相当する存在じゃないかと。
ちなみにこの映画が公開されたのが1985年4月13日。阪神タイガースのバース掛布岡田バックスクリーン3連発があったのが4日後の1985年4月17日。

この映画もやっぱり尾美としのりは尾道少年。カメラが趣味。
母が藤田弓子。息子に勉強するように口うるさい。坊主の父が小林稔侍
この少年が「さびしんぼう」と呼んでいるピアノ少女を望遠レンズごしに見ている。

この映画は「時をかける少女」のように暗くない。でもやっぱり尾道の町が戦前?というぐらいに古びてる。

仲良し少年3人組が楽しそうに何かやってるシーンで何か歌わせるのがこの時代の青春映画のデフォ? やっぱり脚本も音楽も何も好きじゃないw 内容と関係ないムダシーンが多いような気がする。やっぱり岸部一徳せんせいもいる。とにかくみんなバカそう。

この映画で一番驚いたのが80年代中頃の地方都市の商店街がとても活気があってシャッターの閉まった店なんてないこと。モノが売れた時代。日本はどこで何を間違えたのか。

自転車とフェリーでの通学とか瀬戸内ならでは。あんなふうに自転車と車がなんとなく混在して塊になって乗り込むの? そんな風景を見れることがこの映画の良いところ。

なかなか主演の富田靖子が登場しない。やっと登場したと思ったらファインダー越しで顔白塗りオーバーオール姿。
尾美にしか見えてない存在?幽霊?座敷童?生霊?そんなファンタジー映画?

「きん〇ま」とか何度も何度も言うな。うるせえ!
ババア英語教師のパンツとか何目的?
ノイローゼになった母を見世物でも見に行く感覚で面白半分に見に行くとかどういう了見?
やっぱり1ミリも笑えない。つまらない。きもちわるい。結果、大林監督とは何も合ってない。
ずっとショパンの「別れの曲」を編曲したものが流れているのだが、このアレンジも演奏もなにも好きじゃない。センスがなさすぎる。

富田靖子主演映画は1987年市川準監督の「BU・SU」のほうが100倍面白い。

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