2020年8月3日月曜日

藤井美菜「雨の翼」(2008)

藤井美菜の数少ない主演作「雨の翼」(2008)という映画がDVDになっているので見てみる。
これは藤井美菜の初主演作だそうだが、もう存在を忘れられた1本かもしれない。
いちおう劇場で公開されたらしいのだが、これは上映時間35分なので短編映画。

藤井美菜は32歳の現在も活躍中。慶大を卒業後は韓国で日本人女優としての活動に活路を見出した。韓国でもよく知られている日本人女優のひとりらしい。
自分は2006年「シムソンズ」、2008年「鹿男あおによし」ぐらいしか見たことがない。「ブラッディ・マンデイ」は見たことない。以後ずっと忘れていた存在だった。その後2014年「女子ーズ」でしか見たことがない。

この2008年の「雨の翼」は監督こそ熊澤尚人だが、映画どころかMUSIC VIDEOかもしれない。配給がEMIミュージック・ジャパンだし。音楽を担当した人のMVで映画としたのはオマケ?
ヒロインは高校の教室でも屋上でもいつも空を見つめてる。雨の日に事故死した先生とつきあってたと噂され、心を閉ざして周囲からイジメに遭っている。これは虐められても致し方ない暗い少女。

開始数分見ただけで、あ、これはダメだと感じた。ヒロインが雨の屋上を見てニヤッと笑ってなんとなく雨に打たれるとことか、石田卓也がメジャーリーグの名監督の名言をたどたどしく視聴者に読み聞かせるシーンとか、進路調査の紙で突然折り紙を始めるシーンとかも嫌。自分と何も趣味が合わない。

たぶん、あらかじめ決まっていた主要キャストに合わせてなんとなく決まっていった脚本じゃないのか?ラストの雨の中での藤井のバレエシーンありきの作品ではなかったか?

藤井と心が通じ合う白衣を着た先生が短髪でひげ。まるで旧日本兵。あれ?この俳優の声を聴いたことがある。調べてみたら眞島秀和だった。
あと、岩井俊二作品でよく見かけた郭智博もクラスメート役で出てる。

「11月1日に雨が降らなかったら、自分から先生に会いに行く」と言うヒロイン。後を追うのか?その日は降水確率ゼロ。そして男の取った行動は…。

とくに何も面白くなかったw ドラマとして情感のみの雰囲気映像。結果、何も好きになれる要素がない。
強い雨の中で踊る藤井の顔が個性的すぎてあまり可愛く見えない。
ただ、このDVDは藤井美菜のインタビュー映像とメイキングがあるので、この女優が好きは人には貴重で重要かと思える。藤井の喋りが儚いようでしっかりしてて魅力的ではある。声が素敵なのに映画本編ではあまりセリフがないという…。

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