東野圭吾「白馬山荘殺人事件」(1986)を読む。1990年光文社文庫(2016年45刷)で読む。さすがの国民的人気作家なので初期作品でも多くの人に読まれている。
大学生ナオコは信州のペンションでの兄の自殺に不審を持ち、同じ大学のマコトと、事件の1年後に同じ常連たちが集まる日をねらって同じ宿の同じ部屋に泊まりに行く。
このペンションは英国人所有の別荘だったものを現オーナーが買い取ったもの。各部屋の壁にはマザーグースの一節。
兄は密室でトリカブト毒で死んでいた。ノイローゼ気味だったことから自殺とされた。だが、妹に「マリア様が、家に帰ったのはいつか」という謎のはがきを出していた。
そして、その事件のさらに1年前に宿泊客が崖から転落死。さらに、前所有者英国人夫人の幼い息子も転落死。婦人も自殺。このペンションには一体何がある?!
するとさらに宿泊客の男までもがペンション裏の朽ち果てた石橋から転落死。今度もトリックを使った殺人っぽい。
1年前に死んだヒロインの兄はこのペンションでマザーグースの暗号を解いていた?
マザーグースを使った暗号と宝探し。そして密室。古風な感じ。密室トリックも図を使って説明。正直文章だけだとよくイメージできてなかった。
この暗号は登場人物だけが分かってる感じで読者は置いてけぼり。途中からどうでもよくなるw
あんまり自分の好きなタイプの本ではなかった。それほどスッキリ爽快感もない。ヒロインにも刑事にも魅力も感じない。犯人のキャラがよくつかめないまま真相解明に突入。
まだ読者のツボをわかってない感じでわかりにくいし読みづらかった。ただ、面白い映像作品にすることはできそう。
0 件のコメント:
コメントを投稿