2020年3月1日日曜日

新木優子「アメリカに負けなかった男」

新木優子がテレ東のスペシャルドラマ「アメリカに負けなかった男~バカヤロー総理 吉田茂~」麻生和子役で出演するというので見た。終戦直後の宰相吉田茂(鶴瓶師匠)を描く。和子は吉田の娘。

新木めあてで何の予備知識も無く見たのだが、占領下の日本の政治とサンフランシスコ条約、そして安保条約まで、ざっくり描いていて興味深かった。吉田の生い立ちのようなものはいっさい描かれない。戦後GHQに首相に指名されるところからスタート。

なにせ公職追放で人材がいない。運輸官僚だった佐藤栄作(安田顕)、大蔵官僚池田隼人(佐々木蔵之介)、飯塚の炭鉱王で女婿麻生太賀吉(矢本悠馬)、田中角栄(前野朋哉)、宮澤喜一(勝地涼)などの俳優たちが演じる後の総理たち(吉田学校)の風景が面白かった。
このドラマは日本の独立までを描いているので、鳩山一郎、岸信介(入獄中)といった人は全く出てこない。55年体制は扱わない。あと、東京裁判もいっさい出てこない。
ただし、麻生和子の息子麻生太郎おぼっちゃまは登場w 
新木優子はつい最近まで美少女モデルだと思ってたら、もうすっかり女優としての貫禄。父吉田茂をサポートする女秘書官?それにしても個性的な美人だ。このドラマではナレーションも担当。声がいい。

白洲次郎(生田斗真)も登場。吉田は駐英大使の外交官、白洲は元水産加工会社役員。終戦時に内閣とGHQの間の交渉を取り持つ。
ちなみに、吉田茂の娘和子と麻生太賀吉を結び付けたのは白洲次郎。麻生とはたまたま太平洋航路上で知り合った。
教科書ではささっとしか書かれていない吉田、片山哲、芦田均といった短命内閣も登場。こういうのドラマで見るとわかりやすい。
二・一スト中止命令とか、ドッジ・ラインとか、芦田均内閣の昭電疑獄とか、保安隊とか、本でしか読んだことのない日本史トピックが出てきて面白かった。
白洲次郎の重要な局面も描かれる。新憲法の草案をハイッと渡される場面とか。
サンフランシスコ条約調印での吉田の演説原稿にダメ出し。直前に書き換えられる場面がこのドラマのクライマックス。

GSナンバー2ケーディスが怒りっぽくすごく嫌な奴w 白洲はG2のウィロビーと接触。鳥尾夫人(橋本マナミ)とのスキャンダルを暴いて追い落とし。ドラマ映像で初めて見た。
自分はNHK大河はいちど占領時代の日本とGHQ高官たちで1本撮れ!と前から言ってる。日本の歴史上最大の権力者マッカーサーで1本撮れ!
このドラマ、サンフランシスコでも新木の出番が多くて驚いた。新木はこの時代のファッションが似合ってた。

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