朝倉あき「携帯彼氏」（2009）

先日TBS「オールスター感謝祭」を見ていたら朝倉あきが出ていて驚いた。ひさしぶりにテレビで見た。
朝倉はこの秋スタートの「下町ロケット」に2015年版に続いて出演する。

女優を2014年に休業していたのだが翌年には復帰。東宝芸能を離れ地道に女優活動を続けているけど、あまり自分の見るドラマでは見かけなかった。

で、まだ見ていなかった2009年の朝倉あき出演作「携帯彼氏」を、今になってようやく観てみる。いちおう劇場公開作品だったらしい。もともとは携帯Web小説らしい。

携帯恋愛シミュレーションゲームアプリをダウンロードした少女たちの連続不審死事件という、拡散する死の恐怖型ホラー。物理法則無視の「リング」「着信アリ」型ホラー。
自分が助かりたければ他人にそのアプリを転送するしかない！人間の醜い争い。

自分は昔から川島海荷があまりかわいく見えない。この当時は完全なコドモ体型。幼すぎる。
その親友が朝倉あき。ヒロイン川島に「携帯彼氏」を教えるという最悪な事態をまねく。朝倉、かわいいｗ

ケータイ画面に現れるイケメン風情彼氏のモーフィング動画が絶妙にチープでポップで不気味で怖い。
恋愛ゲージが100％か0％になるとゲーム終了なのだが、そうなるとゲームをプレイしてた少女も死ぬ。

この仮想彼氏たちにはモデルとなった実在の人物がそれぞれいて、その正体は凶悪レイプサークルのメンバーたち。
被害に遭った少女が雑居ビルでガソリンまいてメンバーもろとも焼身自殺という過去が！

川島と朝倉の演技が最初からテンション低くてちょっと驚くｗ　表情の演技はまだ良いのだが、喋りはギリギリ。両者かなり棒。
だが、刑事役の星野真里もかなりテンション低め。これはこういう演技指導？

このドラマ、意外に各キャラクターがしっかりしていてわりと好印象。小木茂光は分からず屋のようでいて意外に頼りがいがある刑事。「配信してるサーバを止めたらよくね？」と気づく。ヒロインをダマして転送する性悪女もキャラがいい。ラストのクライマックスでは川島と小木にバールで襲い掛かる。

人間として酷いところしかないパワハラブサイク店長は見てられなかった。川島を「使えないわね」とか「嫌なら辞めたら？」とか嫌味と罵倒。
安い給料で仕事を手伝ってもらっているっていう感謝の気持ちがない。こいつはずっと死んでくれと思ってた。このクソ社会のパワハラブラック管理職はみんな死んでほしい。

見た目がかっこいいというだけで安易によく知りもしないイケメン男子と付き合うなという教訓ドラマ。キレやすい男に依存してはいけない。
とりあえず茶髪で髪が立ってればイケメンという風潮は正したい。

この映画、意外に面白かった。「リング」「着信アリ」「貞子3D」よりはるかに良い。

だがなんといっても朝倉あき。この女優が好きな人は「携帯彼氏」を見ることをぜひおすすめ。意外に出演シーンも多い。

演技がとても初々しい。浴室で殺されかけるクライマックスシーンはとくに良い。下世話に言えばちょいエロシーン。びしょ濡れ薄着姿で格闘。
太ももが太いｗ　たぶんたいていの男はこういうムチムチ体型の女の子が好きｗ　このシーンでの朝倉あきの肉感がとても素晴らしい。まるで20歳前後の頃の深田恭子のよう。

朝倉は今年「四月の永い夢」という映画にも主演。モスクワ国際映画祭でも高評価。10月にDVDが出たらしいのでそろそろ見たい。