とくに見たいという映画でもなかったのだが、今のところ9月の「アシガール」続編と8月のWOWOW連ドラ待ち状態で黒島結菜ロスなのでこいつを仕方なく見る。「SICK'S」と「プリンシパル」はDVDになったら見る。
黒島結菜は時間旅行する女子高生役のスペシャリスト。これほどまでタイムスリップする女子高生ヒロインをつぎつぎに生み出してる国はおそらく日本をおいて他にないと思われるので、黒島は世界一のタイムスリップガール。
宣伝ポスターとか見る限り中高生向けファンタジー。超能力者だらけの架空の街・咲良田市が舞台というSF作品。
しかも監督脚本が深川栄洋。ぜんぜん見たいというモチベーションが湧かない。
もう超能力でバトルする映画とか要らない。実はまだ「ストレイヤーズ・クロニクル」にも手を出していない。
黒島の風貌があまりにリアル朴訥女子高生。ヘアスタイルもリアルに田舎中学生っぽい。そしてこの制服(夏服)もデザイン的に好きじゃない。あんまりときめかない。
まず前篇。この物語のもうひとりのヒロイン平祐奈の訃報を知らされる。
野村周平はまたしてもやっぱりスカした高校生。どんだけ同じような役ばっかりなんだ。黒島は野村の指示に従順に従うだけ。バカで明るい役が多い黒島にしては無口なヒロイン役。
この映画、野村の友人役で健太郎も出てる。アシガールの若君様だ。
なんか、好ましくない超能力者を監視する組織も存在する。クロサワ映画で世界を震撼させた恒松祐里も出てる。やっぱりヒールなんだな。この子みたいに顔の筋肉を動かせると世界で評価される。この子が一番演技が光ってた。
玉城ティナは「私にXXしなさい」の玉城と区別できないw この子はメガネが似合う。こちらもクールなヒール。
岡本玲が自分の知ってる岡本玲とだいぶ変わっていて驚いた。加賀まりこさんもだいぶ歳をとったみたいだ。
なんか、スパイ映画のように見える。みんなひたすらテンション低く相談してるだけw
超能力者たちが持てる力を合わせて目的を達成するミステリー。1回見ただけで中高生たちが理解できたのか?はなはだ疑問。意味わからなすぎ。わかりずらすぎ。上映終了後のポカンとした観客の顔と、その後のざわざわぐあいが眼に浮かぶ。
こんな映画、ヒットすると思ったのか? 劇場で観た人たちもつきあいきれないと思ったらしい。前篇と後篇の興行収入の差がそれを如実に物語っている。これはかなりの事故映画なのでは? アニメ版でも視聴者の間でまったく同じ事態が起こっている。なんだこれ?
フィリップ・K・ディックの一番わかりにくい作品をいくつか合わせたような事態になってるな…と思っていたら、ディックの本が出てきた!w 原作者はたぶんディックの影響を受けている。
見るべき層へ向けて正しく見た目を整え、正しくプロモーションしていればここまでの事故にはならなかった。
野村周平が嫌われてるから大爆死したと言う人もいるけど、これは普通の人が見る映画じゃなかったと思う。たぶん演じてる役者たちもよく意味がわかっていない。出演している俳優女優目当てで見ると大事故。深夜アニメで済ませておけば損害も少なくて済んだ。
ストーリーをもっと簡略化して登場人物をスリムにしてもっと一般視聴者に向けた映画にすればよかったと思う。
どうせ長くて退屈なら、説明を一切省いてひたすら長回しで美しく、タルコフスキーのように見る側に優しくない芸術作品に撮れ!と思ったw
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