アーサー・C・クラークのハヤカワSF文庫は中古でぜんぜん見かけない。
THE HAMMER OF GOD by Arthur C.Clerke, 1993オビが付いていたのだが「スピルバーグ映画化 巨大彗星が地球を襲う!」「映画ディープインパクトの原案となった巨匠クラークが描く迫真の宇宙SF!」とある。ああ、あの時代の本か。
2109年、太陽に接近しつつある未知の小惑星が発見される。「あれ?!このままいくと地球と衝突しなくね?」ってわけで宇宙船ゴライアス号が回避行動に出る…という話。
そう聞いていたのだが、前半はほとんどクラーク博士による100年後の未来予測。人類は月と火星に植民している。月面でオリンピックやってるw たぶんインド系のシン博士の青年期から宇宙船船長になる老年期までを描いてる。
だが、この予想は今のままの宇宙開発ペースだと無理な気がする…。「2001年宇宙の旅」「2010年宇宙の旅」みたいに人類はまだ木星に有人飛行できてないw
1973年「宇宙のランデブー」でクラークは2077年に巨大隕石が地球を襲い60万人が死亡、100万人以上が聴力を失い1兆ドルの損失…という未来を描いた。このときスペースガード計画が始まる。
「神の鉄槌」は1993年時点での100年後の巨大隕石襲来のシミュレーション予想。
彗星のコースを変える計画は成功したかに思えるのだが、近日点に近づくことで内部からの揮発性物質の噴出(ストロンボリ)という思わぬ事態!
そして終末思想カルト教団の妨害!?
宇宙船乗組員の命より地球民全員を救うための核ミサイル攻撃?!
ある意味リアルにありそうな展開。
マーフィーの法則がそこで出てくるのかよ!ちょっと笑った。
5月にNHKクローズアップ現代で「人類のピンチ!? 天体衝突を回避せよ」を見た。
人類は有史以来まだ巨大隕石が都市部に落下というような最悪の事態は経験していないが、いつ起こってもおかしくない。今のところ現実的な対処方法はない。そろそろ真面目に研究しないとヤヴァい。
PS. マーフィーの法則が今一番発動してほしくない場所はフクシマだ。この問題もあまり考えたくもない。
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