「神様のカルテ」という2011年の映画を見てみる。宮崎あおいが出てるから。
おそらく退屈な医療の現場でのヒューマンドラマ。
まず驚いたこと。櫻井が天パーでメガネで高橋優そっくり!
日々そこに死がある救急救命の現場。末期の患者、そして医局での出世との間に立って葛藤する青年医師・櫻井が激務やらショックやらでとてもぼんやりしている。口数が少ない。
医者同士の会話が多くて、医療の現場とかシステムとか医局とか意味がわからなくて、これは医者が見ればいいドラマじゃん、って思った。
で、櫻井と宮崎は夫婦。こないだ見た「黄色いゾウ」では向井と夫婦。こっちの宮崎はおとなしくて夫の傍らで優しく微笑んでる可愛い妻。おじさんたちが好きそう。
なんと宮崎はカメラマン。アルプスの山頂で三脚立ててハッセルで日の出を撮る。「点の記」では家で待つだけの妻だったけど、今回は山に登った?この映画は信州松本が舞台だけどあんまり地域色を出さない。
坂道を登ってたまに帰ってくる櫻井を出迎える宮崎は露出計を襷掛けしてる。たまにルーペでポジをチェックしたり、印画紙を干したりそれらしいことをしてる。たぶんフリーのカメラマンだが、映画を見る限りほぼ専業主婦。カメラマンとしてバリバリ働いているシーンは皆無。
この夫婦、なぜか街を見下ろす高台の、廃業した日本旅館に住んでいる。ここが文士や画家みたいなのと合わせて4人だけで住んでいて、大正昭和の下宿みたいな雰囲気。明らかに現代じゃない。
岡田義徳と原田泰造が中盤だけで存在感出してるけど、あんまりドラマと関係が見えない。岡田の悲しい門出に宮崎「バンザイしましょう」が「は?」って思った。宮崎は脇役。
手の施しようのない末期患者・加賀まりこと医師櫻井のふれあいがメイン。映画のタイトルの意味は最後の手紙でわかる。けど、自分が鈍いせいもあるかもしれないけど、そんなに感動があるストーリーでもない。
しかし、宮崎あおいがただなんとなく神社や日本家屋にいるだけでも、それは動く写真集として鑑賞も可能。宮崎あおいが好きならおすすめする。
毎日のストレスと激務でボロボロになって家にたまに帰るぼんやり主人公と、ただなんとなく側に居るだけの宮崎がまるで中年夫婦で、ラストの展開は「えっ?!」っと絶句。とってつけたようだった。
看護の現場に朝倉ちあきを発見。相変わらず素晴らしい演技をしていた。昔の深田恭子に似ている。
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