2015年4月9日木曜日

岩井俊二 「スワロウテイル」(1996)

岩井俊二監督の代表作のひとつ「スワロウテイル」(1996)を今になってやっと見た。これ、長年たぶんつまんないだろうなと放置していた。R指定で148分と長いし。

これ、何の知識もなく見たら、目を覆いたくなるバイオレンス映画だった。

三上博史、Chara、江口洋介、渡部篤郎、山口智子、大塚寧々、桃井かおり、といったスター俳優たちの競演。みんな外国人になりきってほとんど中国語か英語でがんばってる。そして音楽は小林武史。

ほぼ主演の伊藤歩が可愛い。たぶん15か16歳ごろ。え?!タトゥー彫るシーンで胸を完全に露出してる…。伊藤歩ってこの映画で脱いでたんだな。まったく知らなかった。いいのかこれ?
伊藤は1980年生まれだから広末涼子、田中麗奈と同じ歳同学年。こういう雰囲気が好きな男は多い。実際この後ずっと人気女優。この人ってまだ結婚してない?

早く中国人娼婦たちのシーン終わんないかなと思いつつ見る。とにかく情緒優先の散漫なシーンが続く。中国映画風のものが作りたかったのかな。

だが途中からヤクザの抗争、殺人、死体遺棄、偽札、麻薬、暴力シーンの数々。ヤクザもマフィアも虐殺、皆殺し。メチャクチャ過ぎ。

スラムやアヘン窟の雰囲気が本気すぎてすごい。渡部篤郎山口智子が意味不明なかっこよさ。ついでにあの暴力刑事も吹き飛ばしてくれたらもっとスカッとしたのに。

日本も近年になって移民の検討を一部でし始めてるみたいだけど、日本にお金があって仕事があるうちはいいけど、いつかこんなスラム街ができるだろうな。岩井の考える日本の近未来はこんな中国化。日本人のほうが海外へ仕事を求めて逃げ出す目もあるかもしれないというのに。

4 件のコメント:

  1. 特に岩井俊二が好きでもないのに、なぜか「スワロウテイル」の初回版DVDを持ってます。発売は2000年。でももう少し後で買ったのかもしれない。長尺なので途中でだれたのと妙に切ない後味でした。当時の私はいろいろどん底だったので、こういう無国籍な世界が逃げ道に見えたのかもしれない。
    伊藤歩は、YUKIやCHARAと組んだスーパーバンドのヴォーカルとしてMステだかで見た覚えがあります。最初は「スワロウテイル」のひととはわかりませんでした。
    DVDは「円都 YEN TOWN」という60分のメイキングと2本セットで、岩井俊二はその中で「円都は上海。本当は上海で撮りたかった」と語っています。

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  2. YEN TOWNバンドって名前は聞いたことあります。伊藤歩もいたって知りませんでした。岩井映画は能年も好きな「花とアリス」が一番!「スワロウテイル」は思い返しても好きなシーンというものがなかった…。

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  3. 映画『スワロウテイル』の劇中に登場したYEN TOWN BANDとは別です。バンド名「Mean Machine」でガールズロックバンド。5人編成。
    メンバーは
    伊藤歩 - Vocal
    ちわきまゆみ- Guitar、Chorus
    YUKARIE - Bass、Chorus
    CHARA - Drums、Chorus
    YUKI(元JUDY AND MARY)- Drums、Chorus
    2001年10月、マキシシングル『スーハー』でデビュー

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  4. 伊藤がメインボーカルのガールズバンド!?そんな歴史があったのか。

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