2015年3月2日月曜日

映画「麦子さんと」のロケ地をめぐってきた

映画「麦子さんと」が予想外の佳作だったのでさっそく友人とロケ地に行ってみた。この映画は多くのシーンが山梨県都留市、富士吉田市、そして千葉県富津市で撮影されているのだが、今回は山梨編。
この映画のロケ地マップを都留市がかなり詳しく作成してウェブに載せてくれているおかげで、たいして苦労もなく調べあげていくことが出来た。こんな田んぼと畑の真ん中でロケは行われた。ここは最初と最後で登場する都留市厚原地区(牛石)。
山梨県民にはおなじみの「ハッピードリンクショップ」に車を停めてこのあたりまで歩いた。この場所が意外に車がビュンビュン走ってくる。田んぼの真ん中の一直線道。落ち着いていられない。
映画のときと少しだけ風景が変わってしまってる。ロケ現場を歩いてみて分かったことだが、田んぼと畑の道路わきには空き缶やペットボトルが落ちているのが目立つ。ポイ捨てドライバー、最低。
このシーンに自分は涙した。兄にすべてが終わったことを報告する妹。堀北の爽やかな笑顔が印象的。
そして、この現場を歩いているときずっと松田聖子の「赤いスイートピー」が頭の中で流れていた。口ずさもうとしたのだが、残念ながら歌詞が分からない。松田聖子は偉大だ。Perfumeの3人は昨年の紅白で松田聖子と記念写真をお願いしたそうだ。
映画の冒頭で温水ドライバーに豪快に跳ね飛ばされた警察官と道で再会。上のシーンと同じ場所のように見えるが、小形山(大原)という場所で撮影されている。
この警察官からあるものを渡されるが、ネタバレになるので詳しくは言わない。
泊まった八幡浜旅館のバカ息子に誘われて長生寺のお祭りにやってきた麦子。海辺でバイクに載せられたのだが、そのシーンは千葉県。で、やってきたのは山梨の都留。長生寺には冬にそんなお祭りは存在しないそうだ。
ここが麦子が上り下りした長生寺の石段。
旅館のバカ息子(岡山天音)が母(ふせえり)に「金貸せよババア」って言ってたのがこのあたり。ふせが自分の母親と同じようなリアクションを見せるのでつい複雑な心境になる堀北のシーン。ふせが座っていたベンチがよくわからなかった。
祭りの特設ステージがあったのはおそらくこの場所。麦子が無理矢理ステージに登らされて「赤いスイートピー」を歌わされるシーン。

実は今回持ってきたデジカメにSDカードを入れ忘れていて、以上3箇所の写真が撮れてなかった…orz 信じられないが本当に起こったミスだ。もう一度、もとの場所に戻ってiPhoneで撮り直した。
母の故郷のまちの駅に降り立った麦子。ここは富士急行大月線の谷村町駅。
麦子の後方に見えていたドアはなんとラーメン屋だった。異常に味わいがあるので入りたかったのだが別の場所で食べる予定があったので断念。
映画では「五藤駅」と看板がかかっているが、駅は
谷村町駅だ。駅前の風景の寂れぶりと味わい深さは異常。
麦子がミチルさん(麻生祐未)とたいやきを食べ、声優志望の麦子が、何かやってみてとリクエストされるシーンの城南公園は駅のすぐそば。
このあたりはかつて谷村藩があった行政の中心地っぽい。公園の脇に屋台を収納する蔵もあった。奥の交差点が温水が警官を跳ね飛ばした場所。
あいにくたいやきは売ってないので、たこ焼きを買って食べることにした。この店は近くに高校があるらしくてわりと繁盛しているようだ。堀北が座っていた同じ場所に座って食べる。
麦子は母が病気とは知らずにとんかつを作って食べさせる。その買出しシーンも都留で撮影されていた。山梨長野静岡と広い範囲で展開するスーパーオギノだ。ここにも行ってみた。半分が衣類の売り場になってる。このシーンと同じ肉売り場があったのだが、店内なので撮影は自粛。麦子と同じように晩ごはんのおかず用に豚ロース肉を買ってきた。
麦子が温水、麻生と飲んでた居酒屋は割烹好浩なのだが
あいにく準備中。夜の開店が18時からっぽいので今回は断念。
その後、麦子が麻生とまちを散歩するシーンが撮影された富士吉田市の月江寺駅付近の商店街へ移動。
このまちが衝撃だった。富士吉田をなめていた。自分はいろんな地方都市を見てきたけど、人口5万人規模でこれほど広範囲に昭和の雰囲気をただよわす商店街と歓楽街と入り組んだ路地がある都市を知らない。これだけの規模の歓楽街を抱えるには相当に広い商業圏と労働人口を抱えた都市でないといけないはずだ。富士吉田、かつてどんだけ栄えたんだ?富士講だけでここまで栄えるとは思えない。

富士吉田は甲府に次ぐ山梨第2の都市だが、かつて絹と織物の仲買商人たちで相当に羽振りがよかったらしい。月江寺駅前の風景が東京の歓楽街のある駅のそのまま50年前っぽい。スナックやパブ、ナイトクラブや居酒屋がすごく多い。まるで迷路のようにたくさんある。かつての赤線地帯だったらしい。昔のままの姿でタイムカプセルに詰められたかのように残ってる。
このまちもシャッター商店だらけだった。デパートも個人商店もすごい寂れかたをしていた。おそらくこの感じだとここ15年に一気に人口が郊外に流出したのではないか。昭和な風景が残っているので映画やドラマのロケ地に選ばれることが多いらしい。
商店街が広すぎて麦子とミチルさんが行った惣菜店が見つけられなかった。八百屋だけ見つけた。
富士吉田のこの繁華街は1回行っただけでは全容をつかめない。これからカメラ持ってまた何回も来たい街だった。今回の旅ではフィルムカメラを持参したので富士吉田月江寺駅から下吉田付近はまた次回に。
小室浅間神社に神馬がいた。元競走馬でJRAから寄贈されたらしい。 9月には流鏑馬があるらしいのでまた来たい。
PS. 10月の上旬になって「麦子さんと」もうひとつのロケ地千葉県富津にも行ってきた。その記事はこちら。
追記:2016年4月某日、好浩を再訪して鍋焼きうどんを食べてきた。昼のみの営業で人気店のため、店内に人が多くて内部の写真を撮るのは断念した。

1 件のコメント:

  1. 楽しく見せていただきました よく釣りに行く所ですので

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