リトル・フォレスト 夏／秋 （2014）

あの「リトル・フォレスト 夏／秋」がもうDVDで見れる。あのフラフラ主題歌配信の祭りからまだ4ヶ月ぐらいしか経ってない。

この作品はマンガが原作があるそうだが、自分はまったく予備知識がない。橋本愛とFLOWER FLOWER、ただそれだけ。
「深呼吸の必要」のような、都会で傷ついた若者は田舎で農作業すればすべて解決、みたいな映画かな？と思っていた。間違ってた。衝撃的だった。

開始から橋本愛の自転車疾走シーンが気持ちいい。この映画はずっと橋本愛のモノローグに東北の農村集落の風景がかぶさる。
橋本が具体的な農作業、そして食事を解説。スローフードをテーマにした映画？橋本愛版孤独のグルメか？この映画で橋本がつくるジャムだのウスターソースだの、全部まねして作ってみたい。俺も畑がほしい。

橋本愛が顔を赤くして汗びっしょりパンをこねる。ここ見ただけで、あ、いい映画って（笑）。橋本愛が美少女すぎてつらい……。これは橋本愛鑑賞DVDとしても最高。橋本がトマト食べてるだけで絵になる。

なんで女の子がひとりで農作業と調理をしているんだろう。田植えも稲刈りも、薪割りもすべて独り。食事も独り。俺を婿にとってくれよ、と思ってたら、都会で男と二人で暮らしていた過去があったんかい。
あとは母親の回想。でも、ドラマ性が薄い。「私は逃げてきた」って、　辛い過去とか話されたら嫌だなと思っていると、次の食事の話へ。これがとてもいい感じ。ちょっと普通の映画じゃない。

都会から戻ってきた分校の2年後輩ユウタの台詞、「他人が作ったものを右から左に移してるだけのヤツほどいばってる」「うすっぺらな人間の空っぽな言葉を聞かされるのにうんざりした」　
ホントにそうだなと自分も思う。しかし、自分には帰る田舎がない。

この作品は前半のみなので、人間関係とか不明なまま。夏の夜中にユウタを人に知られないように呼び出して、2人で米を発酵させたものを飲むシーンが、直後にユリの花を思わせぶりに映したりして、男女の関係を匂わしてるようにも感じる。

電話で「歩いてきなさいよ。キッコにばれるから」と指示してるのはどういうこと？「湿度が高くて月も星も無いこんな夜は、じっとりと絡まる本当の闇」って？その後に二人で日雇いのバイトをしている様子をみるとそんなこともない気もする。

ユウタが都会へ出て就職して小森に戻ったんだとすると23歳ぐらい？男が2年後輩だとするとヒロインは25歳前後か？撮影当時まだ17歳か18歳の橋本にしては大人の女性を演じてる。

とすると幼馴じみ松岡茉優も同じ歳か？最近この子もかわいいと思うようになってきた。橋本はそんじょそこらにいるレベルでない美少女だが、松岡は普通にそのへんにいそう。ちなみに、正月にさまぁ～ずの番組にこの二人がゲスト出演していたのだが、松岡と橋本は「5年ぐらい一緒にいる」んだそうだ。

あけびって紫色の日本独自のフルーツ。自分は山を歩いていて数回目撃したことあるけど、あれを食べようなんてとても思えない。でもちょっとあこがれる。

くるみの皮ってそんなに固いのか。栗拾いってしたことないな。タダで栗が拾えるような場所って東京近郊にはないだろうなあ。
鳥を絞めてさばくとかすごいな。サトイモの保存のしかたとか、霜にあたったほうれんそうはおいしいとか、初めて知ることだらけ。
何も起こらないので、人によっては退屈かもしれない。だが、自分はまったく退屈しなかった。

「冬／春」編は2月14日から公開。なんか、いい映画になってくれそうな予感。