泉鏡花「夜叉ケ池・天守物語」を緑岩波文庫で読む。これは何度も上演されているのにどんな話なのかよく知らなかった。BOで110円でそこにあったのを見つけたので連れ帰った。
泉鏡花(1873 - 1939)が大正時代に書いた戯曲2本。澁澤龍彦の解説を含めても141ページという薄い本。
越前大野・三国岳の麓にある琴弾村。山の上に竜神が封じ込められた夜叉ケ池。伝説を守り伝えるために1日に3度鐘を撞く萩原晃。その妻?の百合。さらに山沢学円という旅の僧。
読み始めたときは中世が舞台なのかと思ってたら、京大教授が失踪した友人を探してたどり着いた…というから、これは大正時代の話か。
生贄を求める村人…とか、TRICKな雰囲気。村人が女を殺すとか横溝味。横溝先生は影響を受けた作家として泉鏡花の名前を挙げているらしい。
「天守物語」は播州姫路。
こっちも妖怪の出てくる幻想の中世。天守夫人富姫と鷹匠・姫川図書之助のやりとり。これを芝居として上演するとか映像化するとか、自分にはぜんぜんイメージできない。
幻想的な怪談?大正時代の日本人はこんな戯曲を受け入れる余裕があったのか。
あと、この本に「莞爾」と書いて「にっこり」と読ませる箇所があって驚いた。石原莞爾の莞爾ってそういう意味だったのか。
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