2026年1月17日土曜日

井上夢人「ラバー・ソウル」(2012)

井上夢人「ラバー・ソウル」(2012)を講談社文庫(2019年11刷)で読む。これ、BOで110円で見つけて3年ぐらい積読してたやつ。678ページ大長編。

モデル絵里21歳が屋外での撮影中に巻き込まれた最悪なもらい事故。女モデル同僚モニカとカメラマンが死亡、モデル男も重傷。
そして、容姿も醜ければ性格も醜い、働いたことのない資産家でビートルズマニアの最悪なストーカー鈴木との出会い。(鈴木にとっては人生最高の時だったのだが、女は事故直後のショックと混乱で何も覚えていない)

あとはひたすら鈴木のストーカー日記と関係者の証言。鈴木の独白が異常でまるで乱歩を読んでいるかのよう。
モニカと恋人関係にあった裕太を、鈴木は絵里と男女の関係と疑って嫉妬のあまり殺害。証拠隠滅のために部屋に放火。このときモニカのケータイを奪う。

そしてモニカのケータイから絵里に電話がかかってくる。ストーカーによるサスペンスホラー展開。
裕太と親しかったモデル事務所の社員富永が「幽霊からの着信」に疑問を持ち独自に調査。警察はアテにならない。

しかし、この探偵富永もハイテクストーカー鈴木によって殺害。それはまるでヒッチコック「サイコ」に登場する探偵の末路。

とにかく事態の進展がゆっくり。ゆっくりすぎてとにかくイライラ焦らされる。
おそらくすべての読者はいつかこの最悪なストーカー鈴木の犯行がバレて正義の鉄槌が降りることを心待ちにするようになる。ずっと身勝手すぎて不快な独白につきあう。

だがしかし!ここからはネタバレ回避のために何も言えない。この本が衝撃的なのはラストの章。え?!って驚きの声が出る。

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