2025年11月6日木曜日

京極夏彦「魍魎の匣」(1995)

京極夏彦「魍魎の匣」(1995)を講談社NOVELS版(1999年22刷!)で読む。これも2年前に110円で拾ってきて積読しておいたもの。
なにせ2段組み683ページという大ボリュームでなかなかページを開く気分になれなかった。ようやく読んだ。今作が自分史上の京極夏彦3冊目。

原田眞人脚本監督による堤真一主演映画で見たものを活字でおさらいするような気分でいたのだが、その内容と雰囲気はかなり違っていた。そして、ページをめくってもめくっても話が進まない。3日かかってようやく本の真ん中付近。結局読了に6日かかった。

とにかく登場人物が多い。それぞれで会話が進行。とにかく長くて長くて、その内容を読んでる最中から忘れていくw 結局、すべてを読み終えたときはヘトヘト。

とくに主人公の京極堂こと中禅寺の講釈が長くて閉口。読んでも読んでも終わらない。

事件がバラバラ死体(手足ばかり見つかる)というおぞましいもの。映画だとマッドサイエンティストSFみたいだったけど、あれはあれで正しく適切な映像化だったんだなと、この本を読んで気付いた。多すぎる様々な要素を切り落としてこその実写映像化。
実はこの本を読んで原田眞人の脚本と監督演出はいろいろとがんばってたんだなと改めて気づいた。

今作は映画では宮迫博之が演じてた刑事・木場修太郎がいちばん出番が多かった気がした。
元女優の柚木陽子は31歳で20歳ぐらいに見える美女という設定だが、それでは実際問題として演じれるキャストがいない。映画版が黒木瞳だったのも適切。

このシリーズで一番の人気作だと聞いて期待して読んだのだが、正直、自分はそれほどハマれなかった。だが、読書は旅に没入するようなものだと感じさせてくれる一冊だった。読んでる間は昭和20年代の異世界に移動してた。

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