山本兼一「ジパング島発見記」(2009 集英社)という本をもらったので読む。この作家の本を読むのは初めて。
小説すばる誌に2007年から2009年にかけて掲載された7本の短編時代小説からなる一冊。
16世紀戦国日本にはるばる海を越えてやってきた西洋人7人の目から見た日本人…という連作短編集。日本人作家がポルトガル、スペイン、イタリア人らの目を通して日本人を語る。初めて見る日本人が、ゴア、マラッカ、マカオで見るアフリカ人やインド人や中国人とまるで違う!
- 鉄砲をもってきた男
- ホラ吹きピント
- ザビエルの耳鳴り
- アルメイダの悪魔祓い
- フロイスのインク壺
- カブラルの赤ワイン
- ヴァリニャーノの思惑
という7本。おそらくルイス・フロイス書簡などに短く触れられたエピソードを、作家が自由に想像を膨らませて平易に簡潔にまとめた、とてもわかりやすく味わいもある短編。
この時代の歴史小説を何冊も読んでる自分からして、1のフランシスコ・ゼイモトという名前はほぼ初耳。
そして、6のフランシスコ・カブラル宣教師も今までまったく聴いたこともなかった人物。
この本は何も難しいこともないし、そんなに複雑なものもないし、おそらく中学生でもすらすら読めてしまうような歴史読み物。自分は2時間ほどで読んでしまった。
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