2021年12月23日木曜日

シェイクスピア「ジュリアス・シーザー」

シェイクスピア「ジュリアス・シーザー」(1600年ごろ)を読む。福田恆存訳の新潮文庫(昭和43年)版で読む。

ジュリアス・シーザーはシェイクスピア劇の中でも硬派で真面目な内容なので、学生の間でも演じられる機会が多いらしい。英国では教科書にも載ってるらしくて英国人なら誰でも知ってる話らしい。
古代ローマ史の登場人物は日本の高校世界史だと登場人物たちを呪文のように暗記するだけだが、こういった文学作品で読むとよりいきいきとイメージしやすい。

タイトルから勝手にローマの英雄凱旋将軍シーザーを描く戯曲だと勘違いしてた。ブルータス他の暗殺グループとその後を描いてる。謀議、暗殺、その後の政治闘争、そして戦争。たぶん主役はブルータス。
ヘンデルのオペラ「エジプトのジュリオ・チェーザレ」とはまるで違う場面。

暴虐の独裁者を取り除いたブルータスとその一味。だが、その後のローマ市民の支持を得られなかった。そして、アントニーとオクタヴィアスの前に敗れる。

ハラキリで死ぬのは日本の武士だけだと思ってたけど、ローマ時代から戦争に負けた側は剣で自分を刺して自決してた。

面白かったか?たぶん史劇の古典としての価値。読んでる最中は日本の俳優で脳内再生。声に出して読みたい日本語。

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