飯豊まりえ主演ホラー映画「シライサン」(2020)を見る。制作はトラヴィス。配給は松竹。コロナ禍の前の2020年1月10日に劇場公開。
監督脚本は安達寛高と書いてあるのだが、カッコガキで乙一と書いてある。なんと、乙一が本名で監督脚本制作したのがこの「シライサン」。それ、知らなくてびっくり。
ヒロイン飯豊まりえが友人(江野沢愛美)とランチしてる。この友人が霊感があるっぽい。怖い話でまりえをビビらせてくる。結婚式で拍手してる写真の手が全員合掌してる状態。そんなことってある?
弟が目から血を流した死体となって発見された兄。まりえに連絡をとってくる。まりえの友人江野沢も同じような状態で死んだ?
眼球が破裂してるらしい。事前に怯えたような電話。だが警察によれば事件性はない。
兄は不審死について調査。ただの心不全じゃないよね?
旅館に出入りしてる酒屋の染谷将太までも同じような状態で死亡?目の大きな女の話を聴いたものが呪われていく怪談ホラー。
その女は自分の名前を知ってる者を死に追いやる。調査の過程で知り合った女性も何かに怯えて首を吊ろうとする。「シライサンがくる…」という言葉を残す。これを聴いたことによって大学生鈴木もまりえも呪われた。
もう一組、忍成修吾&谷村美月ペアも登場。娘を事故で亡くした夫婦らしい。こちらもレストランで不審死した江野沢愛美の件を調査。(谷村美月、老けたなあ…)
たぶん貞子型ホラー。呪いの謎を解かないと自分も殺される!
話自体は怖いかもしれないが、話の時系列と構造が予想通りにぜんぜん進まない。話が見えているのにわかりづらい。見ててイライラするし、ホラー映画として視聴者のツボをぜんぜん押さえていない。
映像自体にも不穏さがない。人が呪いで死ぬ。眼球が破裂して死ぬというそれ自体をグロく撮らない。ホラー映画なのに恐怖の死を間接的にしか描いてない。
サスペンスとしてもまったくゾクゾクしない。だるまさんが転んだ的な貞子というアイデア自体は良い。視聴者もシライサンから目が離せなくなる。
だが、それ以外で作り手側のアイデアがまったく不足している。シライサンとの闘い方、危機の脱し方、謎解き、そこを詰めていけばもっと面白く出来た。
でも、B級ホラーだと思ってみればこんなもんかという気もする。こちら側からシライサンの目を攻撃してみるというパターンも試したかった。
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