2020年12月16日水曜日

ヲタクに恋は難しい(2020)

脚本監督福田雄一の映画「ヲタクに恋は難しい」(2020)を見る。これもフジテレビと東宝によるマンガ原作映画。
主演は高畑充希山﨑賢人。自分、これまでに山﨑賢人映画をいったい何本みたかわからない。

いきなり佐藤二朗のいつもの芸が始まる。大企業の会議室でホワイトボードをつかって何か説明している。内容ゼロ。最初からふざけてて映画らしくない。スベリすぎてて寒い。

高畑充希は最初のカットから顔が面白い。キョトーン顔でボケ倒せばそれで面白い。この女優のテンションの高い演技は見てるだけで面白い。どんだけ目をパッチリ丸くしてんだよという顔。

OL今田美桜が高い精度でかわいい。男子たちが熱い視線で注目するのもわかる。今まで顔がちょっと面白いと思ってたけど、常識人社員を演じると美人OLに見える不思議。
高畑充希演じるヒロインは会社の廊下でスーツ姿の山﨑賢人社員と賀来賢人社員とばったり出会う。「コミケとかまだ行ってんの?」高畑挙動不審に焦ってる。ははあ、どうやらヲタクであることを隠してる女子という設定か。この設定は近年わりと見かける。

で、高畑は山﨑とふたりで居酒屋。なぜにSwitchやってる?
「オタクは隠した方がいいよ。モテないよ。」「別にモテたくないし」高畑はとにかくオタバレを恐れてる。前の彼氏にオタバレして会社に居づらくなって転職。

同じくオタクな山﨑と付き合えばいいんじゃね?というドラマ展開。とにかくこのふたりのコミュニケーション会話がヘンテコ。演出もヘンテコ。山﨑もずっと無表情。テンション低っ。なのにいきなり東京ビッグサイト前でダンスシーンが始まる。

てか、今の時代は一般企業にも普通にアニオタ、ドルオタ、声優オタ、ゲームオタは普通にいる。仕事中にオタ会話。そこは昭和と時代がずいぶん変わった。
オタク同士はゲームとアニメ以外の会話ができない?なので普通のデートもできない。山﨑は普通のカップルになりたいらしい。こいつはアニメとゲーム以外の場所でもやっていけそう。
だが、山﨑は常に碇ゲンドウポーズ。

オタ会話禁止デートが終わって堰を切ったようにオタ言語を話し出す高畑のシーンがこの映画で一番面白かった。この女優は女芸人かよ!と。
オタクたちの使う用語がツイッター上でしか見ないものばかりだった。ほんとに使うやつっているのかよ。

高畑はBLまんが同人誌描いてコミケで売る生活してる腐女子OLなのかよ。
自分、こういうイベントに近づいたこともないし、東京ビッグサイト自体も行ったことがない。でも、こういうクリエイティブな文化祭みたいなもの楽しそうだ。

オタ界隈では酷評されてたらしい。福田映画って合わない映画はとことん合わなくて退屈する。キモであるべきミュージカルシーンとか正直退屈した。
しかし、それでも自分としてはとても面白かった。福田雄一映画にしてはわりと楽しく見れた。

だがそれは、自分がこれまでの人生で一度も濃密なオタと接したことがなく、オタというものをよく知らないからかもしれない。何やらヘンテコな若者を見て面白く思えたからかもしれない。へえ、今現在のオタクって、こんななんだ…ってw オタクが言いそうな言葉を使ってるコントで笑おうってゆう。
山﨑が徹底的にスカしてたからよかったのかもしれない。

映画としては内容ストーリーが虚無だった。で、どういう展開だったのか?人に語れるものがなにもない。ただ、オタクの日常を撮ってふざけた映画。ミュージカルである必要がなにもない。ミュージカルシーンはそれほど真剣に撮ってない。なので予告編でミュージカル映画とか期待を持たせない方がよかった。
元乃木坂の若月佑美もオタ腐女子役でちょっと出演してたのだが、初登場からあきらかに美人すぎる。テンション高いオタ会話に笑った。コミケってこんなイベントなの?

男女で趣味が一緒って楽しそう。そんな映画。
日本映画はもっとミュージカルコメディ映画を作ってもいいのになと感じた。

0 件のコメント:

コメントを投稿