2020年11月15日日曜日

武田玲奈「おいしい給食 Final Battle」(2020)

今年の3月に公開されていた劇場版「おいしい給食 Final Battle」を見る。MXやテレビ神奈川で放送されていた連続ドラマは見ていない。てか、本放送で見ていた人は数人しかいないのではないか?映画もコロナで見た人はほとんどいなかったのではないか?

何も世界観がわからないままに見る。冒頭でこの物語の舞台が1984年であることを知らされてちょっと驚く。だが画的に80年代は感じない。
主人公は市原隼人先生。中学校が舞台。この先生が給食にしか関心がないw 給食を食べるために学校に来てる。(仕事だろ)

同僚の国語の先生が武田玲奈。ぶっちゃけ武田が出ていなければ見ていない。テストの採点で市原に相談するも、市原はまったく取り合わない。「国語の担当じゃないんで。」「三島由紀夫を読んだことがないんで。」冷たい堅物。
グラビアやってた十代のころの武田玲奈は天使だったのだが、最近はすっかり普通の20代女子になってしまっている。演技と声質、存在感が昔のガッキーに似ているけど。

80年代は校内暴力など学校が荒れていた時代だが、この映画の中学はそんなことがないっぽい。リーゼントの生徒はいる。団塊ジュニア世代が中学生のはずだが教室はそれほど密でもない。昔はたぶんクレーマー保護者とかいない。

めんどくさい教育実習生、めんどくさいニヤついた男子生徒とのヘンテコバトルもシュールに描く。だが、市原は給食で頭がいっぱい。心の声の台詞が多い。
市原が給食食ってるシーンを劇場で見たい人がいるのか?謎ドラマ。なんでこんな話をドラマにした?なんで劇場版まで作った?と思わざるをえないヘンテコさ。

子どもも先生も楽しい給食の時間だが、貧乏な自治体だと給食がなかったりする。生まれ育った地域によって格差が大きい。それが給食制度。この学校では給食をいただく前に校歌を歌うのか?!

そもそもなんで80年代の給食を今になってテーマにした?給食を描いてもお金のある人々の消費につながらないw ノスタルジアか?
今思えば牛乳飲みながらソフト麺ってどうなんだ…って思いながら見ていたら、神野くんの主張がまさにそれだった。

予算がないから給食廃止しますって、教育委員会が勝手に決定していいのか?高圧的に一方的に通知してきて「あとはよろしく」はないだろう。市原だけは廃止を知しらされてる。その状況でクラスの生徒が給食改革を公約に生徒会長に立候補。

「見損ないました」の武田は言ってることがちょっとおかしい。給食を誰よりも楽しみにしている生徒にいったいどう言えと?先生たちの対応もおかしい。このへんはまるで金八先生のような展開。給食への愛のあふれる演説にちょっと感動した。泣いた。

あのクソ教育委員は今ならSNSで炎上させて辞めさせることも可能では?立派なパワハラ。この映画の中で唯一の嫌な人。会談の様子は録音して校内放送で流せ。保護者たちの矢面に立って批判されるべき責任を負うべきは教職員でなく給食廃止を決定したあんただろ。生徒と保護者の前で腹を斬れ。
この映画、なにも集中力がいらない。考えながら見る必要もない。まったく映画らしくない。そんな息抜き娯楽映画だが、見る人によっては退屈かもしれないほのぼのドラマ。自分も中学時代をちょっと思い出した。

神野くん役の佐藤大志くんがかなり演技が上手くいい味出してて感心した。調べてみたらスタメンKiDSの子か!そして、ドロンズ石本って久しぶりに見た。最近は演技の仕事をしてたのか。

ちなみに、学校給食の定番「ソフト麺」は東日本だけの常識で、関西の人はまったく見たことも食べたこともないんだそうだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿