2019年8月30日金曜日

西野七瀬「宇宙の仕事」(2016)

乃木坂46の西野七瀬が2016年に女優として単身出演したドラマ作品に、福田雄一監督脚本の「宇宙の仕事」(全10話)がある。Amazonプライムオリジナルのドラマ。長回しのほぼ舞台作品。

出演者がわりとコメディ界の実力者。福田組の常連たち。そんな中にカワイイ代表でいるのが西野七瀬。香織という役名がある。

これ、もともと福田雄一の劇団舞台に元ネタがあるらしい。ほぼ「女子ーズ」と同じネタ。
内閣府によって市民から選抜された男女6人。月につくられた基地の一室で、地球侵略にやってきた宇宙人に侵略を止めて立ち去るように説得する使命を負わされる密室劇。
ムロツヨシが出演者筆頭。妻子ある日本のサラリーマン代表。たぶん外回り営業で時間はなんとかなる。だが、恐ろしい妻から家庭の仕事を押し付けられるので、現場と言う名の地球防衛の最前線から地球に戻ろうとする。
賀来賢人はロックミュージシャン。ライブの合間にやってくるのだが、やってるバンドがエアーバンドw 楽器を弾くことができない。観客も動員できない。ただただカッコつけるだけ。

菅田将暉はバカ受験生。勉強があるので帰りたい。このドラマの出演者は全員地球を守ることなんかどうでもいい。仕事に帰りたい。
最近いろんなところでよく見かけていたおばさん女優は池谷のぶえ。エグザイルガチ勢レジ打ちパートおばさんという設定が絶妙で良い。
内村コントLIFEや欅坂の「残酷な観客達」というドラマにも出ていた。今回初めて名前を覚えた。
中学体育教師役の俳優は橋本じゅん。とても舞台俳優っぽい演技。この人はシンゴジラに出てた。初めて名前を覚えた。父兄からのクレーム対応などに日々忙しい。

西野だけが「野暮用」というふわっとした理由で現場を離れたがる。家が貧しい、マッチを売らないといけない、幼い弟がいる…など。じつはただの女子大生ゲーマーw 
男たちを舐め切って自身の可愛さでやりたくないことを避けて乗り切る、ある意味現代の美少女代表。
西野が目立つのは第5話以降。

かわいいもんだから男性たちが甘やかす。宇宙人との交渉も「怖いですう~」で忌避。
日本のサービス業や窓口業務やテレホンオペレーターはキチガイクレーマーと直に対峙しすぎ。ヨーロッパの窓口とか分厚いガラスで客と仕切られ下部にある小さなか回転窓から書類や現金のやり取りをする。おかしなクレーマーが来ても「こわ~い」で即遮断できる。日本も見習うべきだが、10年以内にあらゆるサービス業はAI化するかもしれない。

監督もカメラマンも西野七瀬のかわいさをまだよくわかっていなかったようだ。第5話の西野の横顔が、薄暗い場所で困惑顔なら誰でもそうかもしれないが、かなりブサイクに撮られてしまっている。西野の魅力をわかってない!と憤ったw

毎回の宇宙人役がたぶん舞台俳優かコメディアン。佐藤二朗大水洋介といった福田組常連のほか、アルコ&ピース鈴木拓シソンヌ志賀廣太郎山本美月といった意外な面々がゲスト出演。福田雄一特有のグダグダくだらない内容ゼロ脚本の長回しを熱演していて感心する。
第5話のゲルバーバ星人役の上地春奈には特に感心。
地球を侵略するために恒星間旅行してきた凶悪なはずの宇宙人と、相互に認識の度合いをさぐりさぐりしながら交渉してる様子を見て笑おうっていう舞台作品。下北沢の小さな小屋でネタを見せられてるよう。

相手によって舐め切った対応したり、無礼だったり下品だったり、恫喝したり、異常になれなれしかったりする、日本の至るところで日々よくみるようなやり取り。

これがよく見る大人同士がもめてるような風景。役所の窓口に間違ってやってきてしまったクレーマーのよう。また、自分は最近の日韓の外交交渉や経済産業省での韓国担当者との噛み合わないやりとりもきっとこんなもんだろうと想像。

第9話は超絶くだらない下品な下ネタなので家族で見たりすることは絶対にオススメできない。

西野七瀬は演技が上手いなと感じた。この舞台っぽいドラマ出演で得たものは大きかったはずだ。
西野七瀬が出てなかったら見なかったのだが、このくだらなさには呆れつつも感心した。一体どれだけのリハーサルをしたんだろうか。

主題歌はGLIM SPANKY「時代のヒーロー」。かれこれGLIM SPANKYに4年ほど注目してるけどなかなかブレイクしてくれない。

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