ついに西尾維新「掟上今日子の乗車券」(2018)も読了。これが昨年10月に発売された最新刊。おそらくシリーズ第11巻に相当。
今回は今日子さんが営業のために旅行へ行くと言い出した。親切さんもボディガードとして随行。費用は掟上探偵事務所もち。
名探偵とはいえこれまでの顧客だけを相手にしていたのではじり貧だということでの営業旅行。名探偵なら行く先々で事件に巻き込まれるに違いない。なに、その逆転の発想。
で、いきなり夜行寝台車で男が殺害される事件発生。次の駅に着く55分間で容疑者を特定し引き渡したい。あまりに簡単にアッサリ事件を解決。
ホテルで一緒になった判事から、大学受験の兄が小学生の妹を殺した事件の話を聴き、はっきりしなかった動機を提示。
処刑島という横溝正史っぽい世界観の島へ向かう高速フェリーに乗り込むと、内側から鍵をかけられた操舵室で船長と副船長が頭を殴られ心肺停止で発見された事件にも遭遇。
水上飛行機があると聞いて乗りにいってみたら運休。社長が飛行操縦中に服毒自殺?!
ふたりは新婚を装って強引に飛行機に乗り込み捜査。掟上さんは飛行機も操縦できる?ジブリアニメオタ?
帰りの夜行バスでまたしても乗客が殺されかける事件にも遭遇。名探偵の行く先々で事件が起こるというお約束を潔いまでに連発。
すべてにおいて証拠や手がかりを捜すようなことも、事件関係者に話を聴くことすらしていない。すべて思考実験による仮説のスクラップ。掟上さんが提示することが真相である説得力はなにもない。
そして次回作「掟上今日子の五線譜」への前奏曲。親切が初めて冤罪で拘留中の隠館と面会。面会残り時間が「4分33秒」だったことはおそらく…。
コントラバスの中の死体?五線譜の暗号?それ、完全に最近読んだばかりの横溝正史「蝶々殺人事件」だ。
あと、今日子さんの口調はミス・マープルっぽいなと気づいた。
今回「掟上今日子」シリーズ全11作をイッキ読みw これをもって自分は一旦終了。しばらく読まないと思う。
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