長澤まさみ主演映画「曲がれ!スプーン」(2009年公開)はそれほど人気のない映画でほとんど忘れられている。自分もDVDで見て以来見ていない。
長澤まさみの一時的な人気低迷期と言われる時期の一本。真ん中分けソバージュロングという、まさみには珍しいスタイル。
とくに人に語りたくなる内容のないインタビューだが一部引用すると
「AD役は初めてだけど、私にとっては近い存在の職業だし、キャラクター的にも親近感がわきました。ADってや ることが多すぎて怒鳴られながら消化するのが精一杯だけど、一生懸命さは伝わってくるというのが印象なんですよね(笑)。だからその一生懸命さを大事 にしようと思って演じました。髪も染めるヒマがないのを表すために黒髪がのびた茶髪、いわゆるプリン状態にしたんですけど、映画の中ではよく見えなかったです…(笑)」
「初めてみんなが揃った時の印象は、 正直『地味だなあ…』(笑)。稽古の時に着てくる服なんて、『いつの時代のジャージなの?』って感じだし、Tシャツとかも極端に短かったり、洗ってなさそうな、白茶けたやつだったりして。浪人生みたいな人ばっかりでした(笑)」まさみは年上の男性であっても必ずつっこむ。記憶に新しいところでは「キャバレー」でも記者たちの前で共演者を「キスが下手」とツッコんでた。まさみの面白いことを言って場を和ませようというサービス精神だ。
長澤まさみは以前の逆境を人気と実力でねじ伏せたが、広瀬すず、長濱ねるといった「地方でのびのび育った」美少女は都会人から嫌われがち。
人々が密集してひっそり息をひそめて窮屈に育った都会の若者たちは、思ったことをストレートに発言してしまう彼女たちに異質なものを感じてしまい、脅威を感じてしまいがち。
この映画は長澤まさみが舞台を志すきっかけ。「曲がれ!スプーン」ではまさみが経験したことがなかった演出があった。
まさみはこの映画で舞台そのものな演出を受けていた。演出助手という女性が現場にいて、監督以外の人から演技についてアドバイスを受けるという初めての体験をしたそうだ。
そして、
「どんどん台本も書き変わっていったし、エスパー役の役者さんたちも柔軟性が高くてアドリプがポンポン出てくる。私がこれまで演じてきたのはアドリブの入る余地がない役ばかりだったので、やっとできるぞ!って感じで、すごく楽しかったし、勉強になりました」というわけで、まさみがアドリブを許されるようになったのは2009年の「曲がれ!スプーン」から。
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