2018年5月29日火曜日

暗黒女子(2017)

「暗黒女子」という映画が2017年4月に公開されていた。1年以上経ってやっと自分の目に届いた。
清水富美加飯豊まりえのW主演っぽい。だが、清水富美加がまさにこの公開時期にレプロとの契約をめぐる大騒動の最中で、映画の宣伝に一切出てもないし関わってないという…。ま、それ自体が映画のようなものだな。

清水富美加(千眼美子せんげん よしこ)がまずかわいくないw 自分、この人を「シブヤノオト」でしか知らない。今想えば女優業は嫌々してたのかもしれない。
文学サークルを仕切る生徒役なのだが、なぜか朗読会なのに闇鍋会を主催してるw 
この子はこんな感じで教団幹部となっていくんだろうな…感がする。

そして飯豊まりえ。この子は目が小さくて麻生久美子みたいな顔。乃木坂で言ったら高山系、欅なら小池系の顔。

ミッション系女子高でリーダー格であこがれの存在だったいつみ(飯豊まりえ)の不審死をめぐって、それぞれの視点で小説の朗読として語られる。それ、芥川龍之介の「藪の中」だな。

まずメガネ平祐奈が特待生庶民として学園に入学…というところから語られるのだが、あ、この学校は東京商船大学だ。自分、昔そのへんでバイトしたことがあって帰りにキャンパスを散歩したことがある。だが、校門入口のシーンだけの使用っぽい。

次にお菓子職人小島梨里杏の回想。どうやらいつみは自らが勧誘した生徒たちを相互不信と憎悪に導いていたらしいことが判明する。しかも自分を殺した犯人を捜させる手がかりとなる言動を残して。なるほど、暗黒女子だわ。

しかも全員の回想が相互に矛盾。
3番手がブルガリア人留学生・玉城ティナの回想。自分がこの映画を観ようと思った最大の理由は玉城だが、ブルガリア人は無理があるだろうw 
それにブルガリアの小さな村にいつみがホームステイって設定が謎すぎ。高校生なのに日本語が上手すぎ。読み書きも日本人と同じぐらいできるのかよ。

最後に清野菜名。この子はすでに女優としてわりと顔と名前が知られてるらしいけど、自分はほぼ初めて見た。申し訳ないが35歳ぐらいに見える顔。
こいつの証言が偏見とオカルトに満ちて一番ツッコミどころが多い。玉城が人形を木に打ち付けてるシーンは笑った。誰かが見てるかもわからない学校でそんなことする?

ここで映画は折り返し地点。いつみ本人が書き残したものを清水富美加が朗読開始。こいつがけっこうエグい…。
清水が後に「女優なんかやりたくなかった」って言ったのも納得wのグロホラー展開。驚愕のラストという言葉に偽りなし!
少女たちが恐怖におののくシーンでやや演技が追い付いていないようにも感じたけど、全体として自分は十分に面白かった。オススメできる。
清水富美加があのままスターに育っていれば、この映画も語り継がれる作品になっただろうと思うと惜しい。あと、平祐奈にいったい何をさせてる!

ちなみに玉城が使っていた金属製一眼レフカメラがたぶんソ連製ゼニット3M。おそらく日本人のほとんどが知らないカメラ。びっくりしたけど、ブルガリアの田舎なら現代でも使ってる人がいるかもしれない。

最後の方に唐田えりかが出ててびっくり。やめろぉ~と思ったw 

劇中BGMにモーツァルト「交響曲第25番ト短調第1楽章」とパガニーニ「カプリースNo.24」が使われている。
だが、予告編でモーツァルト交響曲第39番第4楽章が使用されていたのが一番印象的。
本田翼と山本美月の「少女」がぜんぜん面白くなかったのに対して、こちらこそがイヤミスホラーの真骨頂。「少女」がこの内容だったら予告編詐欺にならなかった。

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