2016年3月14日月曜日

YO YO MA / SOUL OF TANGO (1997)

中国系のチェロ奏者ヨーヨー・マは70年代終わりごろからSONY CLASSICALレーベルにベートーヴェンやバッハ、ドボルザークなどを録音してきた。クラシックに関心がある人なら誰でも名前を知ってる大家なのだが、なぜか90年代後半からポップスやワールドミュージックなんかの演奏活動を初めている。

先日、このCDをハードオフのジャンク箱の中から108円で救出した。1997年に発表したピアソラの作品集 「SOUL OF TANGO」だ。このアルバムはたくさん売れたらしくて中古の在庫もたくさんある。

アルゼンチンの高名な作曲家でバンドネオン奏者アストル・ピアソラ(Astor Piazzolla 1921-1992)の音楽は90年代後半の日本でも大ブームが起こった。ヨーヨー・マやギドン・クレーメルといったクラシックの大家で名人と呼ばれるスタープレーヤーがピアソラを演奏し始める。日本ではサントリーのCMで一躍有名。自分がピアソラを初めて聴いたのもこのころ。タンゴ?ま、普通の若者は聴かないわな。

で、この超有名なマのアルバムもずっと無視してたんだけど、今回聴いてみて、ショックを受けるぐらいに素晴らしい…。

タンゴって単純な音楽のイメージでいたけれど、ここでのヨーヨー・マはチェロを自在に操って変幻自在にマジメにタンゴを聴かせている。なんでもっと早くこれと出会わなかった?素晴らしすぎて10回ぐらい続けて聴いてしまった。ヨーヨー・マのチェロが本場もんじゃないから…って避けてたのは間違ってた。さすが天才ならではの名人芸。

Track07のTANGO REMEMBRANCESは、1987年にピアソラ自身が残した録音とマがセッションしている。そんなこともできるんだな。

このアルバムももう1人の主役はピアソラと並び称されるバンドネオンの巨匠ネストル・マルコーニ(Nestor Marconi 1942-)だ。感動的なまでの名人芸だ。

さらに、ギターのアサド兄弟らのその道の大家たちが参加。すっごく大人の音楽だ。とてもよい拾い物をした。

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