この映画は1990年の映画賞を総ナメしたという中原俊監督による名作映画。
名門女子高演劇部のチェーホフ「櫻の園」上演2時間前から開演までをグランドホテル形式で描いた女子高生青春群像劇。ま、「桐島、部活やめるってよ」みたいな映画。
とても有名な作品で2008年には福田沙紀、寺島咲、杏、大島優子、武井咲といったキャストで中原監督がセルフリメイクしたのだが、こちらはまったくいい評判を聞かない。見てみたいのだがまだ一度も見かけたことがない。
登場人物のほぼすべてが女子高生なので、会話をずっと聞いているとかなり居心地が悪くなる。
だが、主演3人(中島ひろ子、つみきみほ、白島靖代)はかなり落ち着いて大人びてるので大人でも見れる。思春期少女の淡い三角関係。とても日本映画を感じる。
やっぱり白島靖代は美人。この人、とうの昔に芸能界から引退してるけど、「やりすぎ都市伝説」で「女優霊」という作品が「霊が映ってる」と話題になって紹介されたとき、ひな壇の女性タレントから思わず「この女優さんキレイ…」という声が漏れた。画面には白島が映っていた。
白島は下級生憧れのパイセン。
えっ?白島演じる倉田さんの表情が冴えなかったのは舞台衣装だと胸が大きく見えて恥ずかしいから?!部長、何言い出すんだ?って思った。
そして、つみきみほが登場する瞬間から存在感がすごい。「だって清水さん、倉田さんのこと好きなんでしょ?」、平然と当然のように言う猫目娘。この映画でのつみきみほは永遠だ。
この人が主演した「花のあすか組」という映画DVDを探しているのだが一度も見かけたことがない。見たい。
今リメークするならつみきはぜったい橋本愛しかいないと思う。雰囲気が似てる。喋り方も声質も、ちょい反抗的なとこも。つみきと橋本は「アナザー」という映画で母子を演じた。
白島は美人という点で本田翼がいい。部長(中島ひろ子)は適任が見当たらない。
舞台監督(宮澤美保)もあの雰囲気を持った若手女優が見当たらない。2008年版があんな形になったのは残念だ。見てないけど。
この映画でちょっとヤなのは変な声質の子が多いこと…。舞台監督が連れ込んだ男の「ないっけ?」も気になる…。ヘンテコといえば部長のヘアスタイルも…、制服も。
それに今の水準で可愛い子がぜんぜんいない。やっぱり古い。今の若手女優たちのほうが上手いと思う。
ま、何も起こらず人によってはつまらない映画…。その点でチェーホフと通ずるものがあるな。自分は退屈した。チェーホフの意味のわからなさは異常。
部長が屋上でたばこに火を点けようとして点かないシーンは風の音で「ルパン三世カリオストロの城」を思い出した。
ところどころ流れるピアノ曲はずっと「ショパン 前奏曲第7番イ長調Op.28-7」だと思っていたのだが、この曲はスペイン・カタルーニャ出身の作曲家フェデリコ・モンポウ(1893-1987)の「ショパンの主題による変奏曲」だと知った。
うーん、モンポウは自分は今までまったくノーマークだった。モンポウというとミケランジェリのディスコグラフィに数曲あるのと、熊本マリがモンポウのスペシャリストだということぐらいしか知らなかった。このショパン変奏曲はメランコリックな感じもして桜が散ってる風景によく合う。この曲を選んだ人、すごい。
3.11からもう4年過ぎました。あの日、自分は体調悪くて、会社を早引けして家で横になっていました。9日発売の「HOTEL HOLIDAYS IN THE SUN」のDVDがAmazonから届いたあと、地震が来ました。川崎のタワレコには、同DVDの来店挨拶時のサイン入りポスターを長いこと貼ってあったので、YUI様は、横浜を含む都心のCDショップの挨拶回りの途中で、東日本大震災に遭遇した可能性が大きいです。
返信削除「櫻の園」。これはまたずいぶん古い。TVを録画したDVDがどこかにあったはずだけど、どこにあるのか、どんな内容だったのか、全然思い出せませんでした。自分はたぶんつみきみほを目当てに観たと思います。当時はやたらと中島ひろ子が持ち上げられていた記憶があります。今の女優なら松岡茉優が演じられそうです。
ちなみに2008年版のYOUTUBEはこれ、雰囲気も内容も違います。
The Cherry Orchard / Sakura No Sono 2008 [ENG sub]
自分はあの日からつらいニュースは見ないようになった。そうしないとメンタルを保てないから。東京は震度5強だったけど、自分はあんな揺れは初体験だった。YUIは2005年に帰省中の福岡で玄界灘地震、2008年ツアー中の盛岡でも震度6クラスの地震にあってる。
返信削除櫻の園、たぶん思い出せるような内容はない。2008年版がYOU TUBEで見れるって知らなかった。近いうちにiPhoneで布団の中で見てみよう。