KONICA C35EF はフラッシュを内蔵した歴史的で画期的なカメラ。レンズはHEXANON38mm F2.8を搭載。ゾーンフォーカスの目測式。シャッター速度は1/60と1/125の2速いずれかのみのプログラムEEカメラ。ファインダー右側に針で絞りを示してくれるが、シャッター速度は機械任せ。生産販売数が多く、スペック的にありがたがって使う人が少なく、よって市場で安価で手に入るカメラ。
このカメラは「ピッカリコニカ」という愛称でとてもよく売れたファミリーユースの大衆機。当時の人気タレントの井上順がCMに起用された。このカメラはまだまだ使っている人が多いかもしれない。ちゃんと動くものでも安い。
さて、このカメラもファインダーなど目に付く箇所を清掃してから動かない原因を探る。ひょっとして、また電池を入れさえすれば動くかなと思ったのだが……、露出の針が動かなかった。
だが、リード線が内部の銅線も腐食していたので、まるごと取り替えることにした。しょぼい素材を使っている。
となるとファインダーユニットを取り外さないといけない。右側のプラスネジと左側のマイナスの柱のようなネジを回して取り外す。その下に配置されていたリード線をハンダで取り外す。ここでせっかくなので、MR-44水銀電池を電圧の違うLR-44で代用することで起こる露出計のズレを解消するために、途中にダイオードをかませることにした。別に厳密に計算したわけじゃなく、少しでも電圧差を解消するためだけに、たまたま何かから取っておいたシリコンダイオードで代用。再び組み立てると、やっぱりちゃんと露出の針も動いてくれた。光の具合に連動してシャッターが動いている気がする。
フラッシュは使わないので修理する気は起こらなかったのだが、試しに電池を入れてみてスイッチを入れてポップアップ、キューンという音をたてながら充電。なんとフラッシュも生きていた。このカメラもちゃんと使える機体だった。
モルト部分は100円で買ってきた黒い毛糸で代用。ちょっと太すぎたので、よじって合わせてある細い毛糸を取り出して、切って貼り付ける。よし、修理完了。さっそく試写へ。
ではいつものようにトイラボさんの現像とデータ化(ノーリツの現像とスキャン)したものを見ていく。そのまま手を加えず縮小のみ。今回使用したフィルムは「フジフィルム業務用100」24枚撮り。
うおぉぉ~、このカメラも使いやすくて、写りもあなどれない。パチコーンというシャッター音も嫌いじゃない。
しかし、このカメラも下の方に2箇所光線漏れを起している。24枚中約半分のコマで確認できた。やはり毛糸じゃだめだったかも。もう一度剥がしてフェルトを貼りなおそう。(モルトを張り替えての試写はこちら)
立て続けに安く使えるフィルムカメラを手に入れたことで味を占め、「これを趣味にしよう!」と方々探して歩いてみたが、使えそうなものが全然なかった……。既にあるカメラを使って作品を作っていきたい。
駅前の繁華街の一角(一等地)に露店を広げてジャンクを売っている場所がある。
返信削除自分の子供の頃からあったし、聞けばオヤジの代にもあったそうだ。
商店街が整備され、小型店が全滅し、自転車置き場が規制されるようになっても、すこしも変らないイメージでいまもある。どういう権利があるのだろうか。
今時分だと半分はカレンダーで半分はジャンク品。時計やらカメラやらライターを売っている。なんかレトロでバッチイ感じに惹かれるが、こういうのを誰がどんな目的で買うのかなといつも思っていた。
やっと、謎がとけた気がします。
自分がこういうものに目を向けるようになったのはここ数年のことです。海外では露天で古物を扱うのはよくある風景。ぶっちゃけ、ほとんどは触りたくないぐらい汚いw 誰がこんなの買うんだ?ってのばかり。でも、カメラはジャンクを買って直して使ってブログにアップしてる人は多いみたい。ライブに行かなくなったら、老後の趣味にしたい……かもしれない。
返信削除すごい!
返信削除私、カメラの内臓が気になるけど、実際に解体したことがありません。
もちろん修理の方法も全然...
機会があれば、動かないフィルムカメラ買ってやってみようと思う。
ジャンクカメラを修理して使うことを趣味にしてる人は多くて、そういったブログがいっぱいあります。
返信削除けど、それほどハードルが低いわけでもなく、カメラを分解するには専用の工具を通販で買わないといけなかったりする。実は…、今まで3台ぐらいどうにも修理できなかったものもあった。
プラモデルやラジコン、電子工作経験があるとすんなり入れるかと思う。
まずは、どうなってもかまわないようなカメラ修理から挑戦したほうがいい。じゃないと趣味が逆にストレスになってしまう‥。特にシャッターは精密すぎて安易に分解すると大変な目にあう。
古いカメラをたすき掛けして野や街を歩くと、たまにカメラに反応してくれる人もいる。経験を積めばお金もかからず、おしゃれな趣味。