これ、そうそう何度も見たい映画ではない。むしろ目を背けたくなるような不登校、家庭崩壊、狂気、暴走、転落、そして何が言いたいのかよくわからないカメラの向けられる被写体のリアル。現実。なにもかも壊れてる…。
このDVD、ブックオフで950円だった。映画のDVDって売れ線じゃないともう気の毒なぐらいに安い。普通に買えば4700円するスペシャルエディションなのに。
ぶっちゃけ 国民的女優「宮崎あおい」って大河ドラマは置いといて、肝心の映画ってそもそもなにか記憶に残ってるものってある?
「初恋」「ただ君を愛してる」はぎりぎり及第点。それ以外はほぼジャンク。この「害虫」を除いて。
「害虫」は宮崎あおいの最高傑作じゃないだろうか?
とにかくなにもしゃべらない中学生宮崎あおいの心情を画面から推測するしかないのだが、ストーリーというものはそれほど重要じゃないカンジ。ほとんどが「?」。
なにも説明しようとしない。
終盤にながれるナンバーガールの音楽がいい。疾走してるカンジ。
この映画では当代きっての女優宮崎あおいと蒼井優の共演が見られる。人間ってはたからみて心が通い合っているようでいて、実はなにもそこには存在していないんだなあって思った。あ、このヒロインだけか?徹底してドライでクールな宮崎あおい。やはりその後の活躍を予見させる逸材だった。今とあまり変わっていない。
それから、脇役たちが意外な役者が出ていてびっくり。
浮浪者と遊んじゃいけない。ガソリンに火をつけちゃいけないって思った。
強烈な一発をみぞおちに喰らうような1本。
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