2008年3月2日日曜日

ROCKIN'ON JAPAN MARCH 2005 YUI INTERVIEW

Yui_rockinonjapan_20053jpg いつのまにかYUIがデビュー3周年を迎えていた。激動の3年間だったと思う。ストリートから武道館へ。すさまじい進化。新曲Laugh away も聴いてみたが、いままでのYUIにない要素もいくつか感じた。

さて、昨年末購入した雑誌の整理がまだ終わっていない。今日はROCKIN'ON JAPAN 2005 3月号からデビュー時のインタビューを引用

もがきながらも進んでいきたい
大きな悲しみをみずみずしい歌声で内包し、一路光へ
破格の新人YUI、その凄まじい才能の源泉とは?   インタヴュー=小松香里

本誌今年1月号で初登場してもらった17歳のシンガーソングライターYUI。
シングル『feel my soul』 でいよいよメジャーデビューする。表題曲は月9ドラマの主題歌。
この上なく華々しいデビューを飾ることになったわけだが、当の本人はまったく浮ついたところのない、澄んだ瞳の持ち主だ。その眼差しは、あらゆる騒音を無意識にシャットアウトしているかのように、凛としている。
 
デビューのために福岡から単身上京する直前に書いたという〝feel my soul〟。
《いつも単純なほど 苦しんで 生きてゆく意味を知りたいから》どうしようもない悲しみを知りながらも、大きな光に向かって進んでいこうという強い意志。当時の彼女の心情が自然と重なる。
ドラマティックな盛り上がりを見せるシンブルなサウンドも素晴らしいのだが、やはり彼女の「歌」の存在感は圧倒的だ。
あどけないのに膨大な感情を抱えていて、楽曲の持っている「意味」を何倍にも増長させて、聴き手を震わせる。
すごくシンブルなのに、壮絶な豊かさを持った表現方法。この才能は本物だ。

●〝feel my soul〟 はすごく前向きな気持ちにさせてくれる曲ですね。どういうイメージだったんですか?
 「これから東京に行くっていうことで、もがきながらも向かっていきたい、前に行きたいっていう、進んでいきたいっていう思いがありましたね。
覚悟というか、決意というか。迷いはなくて、不安のほうがありましたね。
『これからどうなっていくのかなあ』っていうことを考えて、自分がどう頑張って進んでいくのかって考えたときに……もがきながらも行きたいなあっていう」

●《いつも単純なほど 苦しんで 生きてゆく意味を知りたいから》ってフレーズが特に印象に残ったんですが、YUIさんにとっての生きていく意昧っていうのはどういうイメージなんでしょうか?
 「漠然としたものでいうと、やっぱり音楽なのかなとは直感で思ったんですけど。……うん、やっぱり音楽を続けていきたいなっていうのはありますね」

●それはだんだん感じてきたことなんですか?
 「逆に見えてないときだってありますし、そういうときはちょっと周りを見渡して振り返ってみたりしますね。『あのCD聴いてどんな気持ちになったっけな?』とか、そういうほんとに些細なことだったり、『何に憧れてたんだっけ?』とか『あのとき何か楽しかったっけ?』とか、そういうことをもう1回考えてみると、またいろいろ見えてきたりします」

●YUIさんの歌詞には「夢」と「つかむ」っていう単語がよく登場してきますよね。
 「そうですね…………まだ見えてないことが福岡にいる頃はたくさんあったと思うんです。
それが何なのかわからないけど、それに向かっていきたいって気持ちで書いたと思うんですよ。
で、今は具体的に自分も進んでいってる状態なので、自分でつかみにいくっていう感覚になってきてますね。
東京に来てから、自分自身が動かしていくというか、原動力になっていかなきゃなと思い始めたというか。
それで、ラジオで曲が流れたとして、それを車の中で聴いていたり、街で流れてたりするときに、自分だったらどういう曲が聴きたいなあとかそういうのを考えるようになったというか」

●それまでは自分1人だけの世界だったんですか?
 「そうですね。小さい頃とかは、何のために歌っていたのかわからなくて、自分のためというか、寂しさを紛らわしたりとか、たぶんそういうことだったと思うんです。
でも最近は自分が影響されたアーティストの方の曲を聴いて、これに影響されたからこういうふうになったとか、そういうことも考えながらいきたいなあと思って」

●最近の曲っていうのは、ちょっと変わってきた感じがあるんですか?
 「そうですね。それはあるんですけど、やっぱ根本的には自分のスタイルを確立していきたいっていうのはあるので、そこは崩したくないなって思います」

●YUIさんの音楽って、歌詞と声が一体化してるというか、音に歌詞が乗っているんではなくて、すべてが一緒になって直接入ってくる印象を受けるんですが、それは自分のどういったところによると思いますか?
 「そういうことは考えたことはないんですけと………やっぱり、自分の気持ちがそのまま曲に反映されてる部分はあるんじやないかなあと思います」

●YUIさんの意志の強さだったりがすごく曲からわかりますよね。
 「でも普段はボーッとしてる人間なんですよ(笑)」

●歌詞になると出てくるところがあるんですか?
 「そうですね。普段から無意識のうちにいろんなことを考えたりしてると思うんです。人の表情を見て『何考えてるんだろうなあ?』とかはしてると思います」

●普段あまり感情を強く表に出さないから、歌詞でそれを伝えようとしてるところもあると思うんですが、聴く人にはどう思って欲しいんですか?  
 「忘れたらいけないことだとか、本当は自分でもわかっていたことなのに忘れてたりだとか……そういうところをもし私の歌を聴いて思い出したりしてくれたら……それってこれから生きていくときにすごいブラスになると思うし、それで何か変わったらいいかなって思いますね」
ああ、このときには いまのYUIの姿がまったく想像できていなかったな。

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